チーム分析は何を見ているのか — 4つの軸と、8つの型
2026-08-26
チームの結果画面には、4本のゲージと「◯◯型」という名前が出ます。あれが何を見て決まっているのか、計算のとおりに説明します。
この記事は理論の解説です。アプリの使い方は ガイド をご覧ください。
4本のゲージは、こう計算しています
攻撃(推進力) = ドライバーとエクスプレッシブの人数 ÷ 気質の結果がある人数
守備(慎重さ) = アナリティカルとエミアブルの人数 ÷ 同上
創造(発想力) = エクスプレッシブの割合 + 開放性が60以上の人の割合 × 0.5
調和(協調性) = エミアブルの割合 + 協調性が60以上の人の割合 × 0.5
前の2本は気質の人数を数えているだけです。後ろの2本だけが、気質に5因子の数値を足し合わせています。なお分母になるのは、まだ回答が終わっていない人を除いた、気質の結果がある人です。
「60以上」という線と、ボーナスを半分の重みにしている0.5——この2つが、創造と調和の効き方を決めています。
攻撃と守備は、独立していません
ここは知っておいていただきたいところです。
4つの気質のうち、ドライバーとエクスプレッシブが攻撃側、アナリティカルとエミアブルが守備側。気質の結果がある人は、必ずどちらかに入ります。
つまりこの2本は、同じ人数を2つに分けているだけです。攻撃が70なら守備は30。「攻撃も守備も高いチーム」は、この計算では作れません。
片方が上がれば必ずもう片方が下がる。2本のゲージに見えますが、情報としては1本分です。
細かい話: 割合を四捨五入しているので、合計が101になることがあります。8人チームで攻撃が3人(37.5%→38)、守備が5人(62.5%→63)のときなどです。
8つの型は「上から順に、最初に当たったもの」
チームの型は8つあります。上から順に見ていって、当たった時点で止まります。順番はこうです。
① 均質型 — ひとつの気質が80%以上
② 多様性型 — 4つの気質が全部そろっている
③ エース依存型 — 開放性・誠実性・外向性・協調性のどれかが85以上の人がいて、3人以上、かつメンバー間のばらつきが10より大きい
④ 攻撃特化型 — 攻撃70以上かつ守備40以下 / ⑤ 守備特化型 — その逆
⑥ 創造特化型 — 創造60以上かつエクスプレッシブが40%以上
⑦ 調和特化型 — 調和60以上かつエミアブルが40%以上
⑧ 攻守バランス型 — どれにも当たらなかった場合
順番が効く、というのが大事なところです。 4つの気質がそろっているチームは、②で確定します。その先の③〜⑦は見に行きません。攻撃に偏っていても、4種そろっていれば「多様性型」です。
人数が増えると「多様性型」になりやすい
②の条件は「4つの気質が全部いること」なので、人数が増えるほど当たりやすくなります。
気質が同じ確率で出ると仮定すると、4人チームで4種そろう確率は約9.4%(組み合わせから計算できます)。実際に4人チームを50,000組つくって計算したところ、多様性型は9.3%でした。ほぼ計算どおりです。
8人チームでは、多様性型が61.9%(計算上は62.3%)まで上がりました。
測り方: 気質と5因子をそれぞれ一様乱数で振った架空のチーム50,000組での結果です。実際の利用者の分布とは違いますので、割合そのものより「人数が増えると②で止まりやすい」という傾向のほうを見てください。
「エース依存型」は、思ったより当たりやすい条件です
③の条件をもう一度見てください。4つの因子のどれか1つが85以上——「どれか1つ」です。
開放性・誠実性・外向性・協調性の4つのうち、どれか1つでも85以上なら、その人は「突出している」と扱われます。4回チャンスがあるということです(神経症傾向はここでは見ていません)。
そこに「3人以上」と「ばらつきが10より大きい」が加わります。このばらつきは、メンバーごとに4つの因子の平均を出し、その値のちらばり具合(標準偏差)を見たものです。
チームの中に得意分野がはっきりした人がいれば当たる、と読んでいただくのがちょうどよい条件です。「そのチームが危うい」という意味ではありません。
1人だけのチームは、必ず「均質型」になります
①の条件は「ひとつの気質が80%以上」。1人なら、その人の気質が100%です。必ず均質型になります。
2人でも、同じ気質なら100%で均質型。人数が少ないチームは、結果が極端に出ます。
チーム分析は、3人以上で見ていただくのがおすすめです(③のエース依存型は、そもそも3人以上でないと当たりません)。
5人チームで、実際に計算してみます
例①:ドライバー2人・エクスプレッシブ1人・アナリティカル1人・エミアブル1人(5因子は、開放性60以上が1人・協調性60以上が1人)
攻撃60 / 守備40 / 創造40 / 調和40 → 多様性型
攻撃に寄っていますが、4種そろっているので②で止まります。「攻撃特化型」の条件(攻撃70以上)にも届いていません。
例②:ドライバー3人・エクスプレッシブ2人(5因子は、開放性60以上が2人・協調性60以上が0人)
攻撃100 / 守備0 / 創造60 / 調和10 → 攻撃特化型
守備側の気質が1人もいないので、守備は0。創造が60あるのに「創造特化型」にならないのは、④の攻撃特化型のほうが先に当たるからです。ここでも順番が効いています。
「隠れた武器」と「地雷」の線
結果画面には、ゲージと型のほかに「隠れた武器」と「地雷」が並びます。これも決まった線で拾っているだけです。
武器のほう: ①対角線ペア(ドライバー × エミアブル、またはエクスプレッシブ × アナリティカル)がいる ②神経症傾向が70以上の人がいる(リスク察知) ③開放性が70以上の人がいる ④誠実性が70以上の人がいる
地雷のほう: ①ひとつの気質が60%以上を占めている ②ドライバーが2人以上いる ③ドライバーもエクスプレッシブも0人(推進役がいない) ④アナリティカルが0人(詰める人がいない)
気質・5因子・16タイプの3つがすべてそろっている人が2人未満だと、武器も地雷もひとつも出ません。 組み合わせを見る仕組みなので、1人分では見るものがないためです。
面白いのは①の対角線ペアです。ドライバー × エミアブルは、相性の計算では気質の点が70点、エクスプレッシブ × アナリティカルは68点。どちらも真ん中あたりで、最高点(78点)ではありません。それでもチーム分析のほうは「補完できるペア」として拾います。同じ組み合わせを、別の見方で評価しているわけです。
この分析で分からないこと
4本のゲージも8つの型も、入っているのはメンバーの分析結果の数値だけです。
実際の仕事の内容も、経験も、その日の状況も入っていません。チームの良し悪しを測るものではありません。
そして——ここはとくに大事なところです——採用や人事評価には使わないでください。この分析は心理学の知見を参考にした独自の分析であって、心理学的な診断ではありません。能力や適性を測るものでもありません。
向いている使い方は、「うちのチームはどちらに寄っているか」を全員で眺めてみることだと考えています。攻撃に寄っていると分かれば、決める前にもう一度確かめる係を置く。守備に寄っていると分かれば、試してみる場を意識してつくる。そういう相談のきっかけとして使っていただくのが、いちばん自然です。
おわりに
チーム分析は、気質の人数を数え、5因子の数値を少し足して、8つの型に上から順に当てはめている——それだけの仕組みです。
仕組みが分かると、結果の受け取り方も変わると思います。「多様性型と出たけれど、それは4種そろっているからだ」と分かっていれば、そのうえで自分たちの実感と照らし合わせられます。
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