相性はどう決まるのか — 4つの部品に、重みをつけて足している
2026-08-26
相性の画面に出る数字は、どこから来ているのか。この記事では、計算の中身をそのままお見せします。
この記事は理論の解説です。アプリの使い方は ガイド をご覧ください。
まず、表を引いているのではありません
128タイプ同士の組み合わせは、128 × 128 = 16,384通りあります。
「あらかじめ16,384通りの答えを書いておいて、そこから引っぱってくる」——そういう作りではありません。そのつど計算しています。
理由は、点数がタイプだけでは決まらないからです。同じ型・同じ気質・同じ覚醒の2人でも、5因子の数値が違えば点数は変わります。表に書いておける情報ではないのです。
4つの部品を、重みをつけて足す
計算は4つの部品でできています。かっこの中が重みです。
① 16タイプ同士(35%) — 4文字の型の組み合わせ
② 気質同士(25%) — ドライバー/エクスプレッシブ/エミアブル/アナリティカルの組み合わせ
③ 覚醒同士(15%) — 日輪と月華の組み合わせ
④ 5因子の近さ・遠さ(25%) — 開放性・誠実性・外向性・協調性・神経症傾向の差
いちばん重いのは①の型で、35%。次が②と④で25%ずつ、③が15%です。
① 型同士 — 「違うところがある」ほど点が上がる
ここがいちばん意外かもしれません。同じ型同士は70点です。満点ではありません。
違う型の場合は65点から始めて、4文字のうち違っている文字ごとに加点します。
E/I(外向・内向)が違う → +5点 / S/N(感覚・直観)が違う → +8点
T/F(思考・感情)が違う → +10点 / J/P(判断・知覚)が違う → +7点
さらに、気質群(NT・NF・SJ・SP)の組み合わせによって、4点から8点のボーナスが乗ります。上限は95点です。
つまりこの部品は、「似ている人ほど高い」ではなく「補い合える人ほど高い」という考え方で作られています。 いちばん配点が大きいのはT/Fの違い(+10点)で、判断の軸が違うことを高く見る設計です。
② 気質同士 — 最高はエクスプレッシブ × エミアブル
気質の組み合わせは、4×4の表で決まっています。実際の数値はこうです。
いちばん高いのは、エクスプレッシブ × エミアブルの78点。 次がエクスプレッシブ × ドライバーとエミアブル × アナリティカルの75点・74点あたり。
いちばん低いのは、ドライバー × ドライバーの60点です。
同じ気質同士は、60点から72点の範囲。ここでも同じであることは高く扱われていません。
③ 覚醒同士 — 違う方が高い
ここはもっとはっきりしています。
日輪 × 月華 = 85点 / 月華 × 月華 = 75点 / 日輪 × 日輪 = 72点。
違う覚醒同士がいちばん高くなります。 重みは15%なので、全体への影響は4つのうちいちばん小さい部品です。
④ 5因子 — 因子ごとに「似ている方がよい」「違う方がよい」が分かれる
5つの因子それぞれについて、2人の差を見ます。因子によって扱いが違います。
協調性 — 差が20未満なら85点、それ以上なら70点。似ている方を高く見ます。
神経症傾向 — 差が30未満なら70点、それ以上なら80点。違う方を高く見ます。
残りの3因子(開放性・誠実性・外向性) — 差が15未満なら75点、15以上35未満なら85点、35以上なら70点。適度に違うところがいちばん高いという山型です。
5つを平均して、この部品の点数になります。
100%は出ません
4つを重みで足した値は、そのままだと60から90あたりの狭い範囲に固まります。そこで58を0%、92を100%とみなして引き伸ばしてから表示しています。差を見えるようにするためです。
では実際にはどこまで出るのか。計算式のすべての組み合わせを探索して確かめました。
画面に出る数字の最大は84%、最小は29%です。
100%にも0%にもなりません。 どれだけ高くなる条件を組み合わせても、84%が上限です。
測り方: 16タイプ×気質×覚醒のすべての組み合わせに対して、5因子の差を細かく振って総当たりで探索した結果です(覚醒は神経症傾向から決まるので、その連動も守って測っています)。
参考に、5因子の数値をばらばらに散らした50,000組を計算してみたところ、平均は57.7%、中央値は58%でした。多くの人は50%台から60%台に入ります。
こちらは全数ではなく50,000組を作って測った結果です。5因子の配り方を変えれば平均は動きます。
AさんからBさんも、BさんからAさんも、同じ点数です
「相手から見た自分」と「自分から見た相手」で点数が変わることはありません。
5因子を代表値に固定して128×128の16,384通りを両方向で計算して確かめたところ、食い違いは0件でした。4つの部品がどれも「差」や「組み合わせ」だけを見ていて、どちらが先かを見ていないためです。
実際に2組で計算してみます
言葉だけだと分かりにくいので、実際の計算結果を2つ並べます。どちらも5因子は神経症傾向以外を50でそろえた場合です。4つの部品はそれぞれ100点満点の内部の点数で、最後にまとめて%に直します。
組①:INTJ・アナリティカル・日輪 × ENFP・エクスプレッシブ・月華
型 95点 / 気質 68点 / 覚醒 85点 / 5因子 78点 → 合計 72%
4文字すべてが違うので型が上限近くまで伸び、覚醒も違うので85点。気質はエクスプレッシブ × アナリティカルで68点と伸びませんでしたが、重みの大きい部品が高かったので全体も高くなりました。
組②:INTJ・ドライバー・日輪 × INTJ・ドライバー・日輪(まったく同じ2人)
型 70点 / 気質 60点 / 覚醒 72点 / 5因子 76点 → 合計 33%
同じ型・同じ気質・同じ覚醒の2人は、いちばん低い側に来ます。 まったく同じ組み合わせの2人は128通りありますが、その全部が33%から43%の範囲に入りました。5因子を代表値に固定して128×128を並べた場合、これは下から6%ほどの帯にあたります。
「自分と同じ人が最高の相手ではない」——この計算は、そういう考え方でできています。
画面の内訳は「タイプ相性◯点 × スタイル相性◯点 × …」と×で並びますが、実際に行われているのは掛け算ではなく、重みをつけた足し算です。表記と中身が食い違っているところです。
この点数で分からないこと
ここまで読んで気づかれたと思いますが、この計算に入っているのは、分析の結果の数値だけです。
一緒に過ごした時間も、その人の機嫌も、仕事の状況も入っていません。点数が低いから合わない、高いから合う、という話ではありません。
この点数の使い道は、「どこが違うか」を先に知っておくことだと考えています。T/Fが違うペアは判断の軸が違いますし、ドライバー同士は進め方でぶつかりやすい——そういう見取り図として使えます。
そして、これは心理学の知見を参考にした独自の分析であって、心理学的な診断ではありません。人間関係の予測でもありません。
おわりに
相性の数字は、4つの部品を重みで足して、引き伸ばしたものです。同じ型・同じ気質・同じ覚醒よりも、違いがある方を高く見る設計になっています。
自分の結果を見返すときは、点数そのものより、どの部品でどう違うのかを見ていただくのがおすすめです。
関連する読み物: ソーシャルスタイルという考え方 / Big Five(5因子)とは何か / 8種族はどう決まるのか